アラスカ旅行記2014

プロローグ

 昨年9月のツアーでのアラスカ旅行、ツアーのメニューも多く満足だったのだが、

・アラスカ鉄道に全線乗車したい
・マッキンリーを間近で見ながらデナリ国立公園の最深部(ワンダーレーク)まで行きたい
・アラスカ大学博物館(フェアバンクス)をじっくり見たい

という思いが強く、もう一度アラスカを訪ねることにした。

 2回目で様子もある程度わかっており、時期、期間、場所など自由度が高いので今回は個人手配旅行にすることとした。

 まず旅行時期と期間だが、デナリ公園最深部ワンダーレークまでのシャトルバスが6月6日が最初であることから時期は6月、旅行期間はアンカレッジ1日、デナリ公園2日、フェアバンクス1日とすると、直行便がなく行き帰りに各1日を考えると最低6日となる。

 航空券はHISなどwebで調べると、一番飛行時間が短いのがシアトル経由だが、その他ロサンゼルス経由など色々あり、値段も様々だ。次に宿泊だが、アンカレッジ等の都市部はホテル、B&B(Bed & breakfast)など選択可能で空きもあるのだが、夏の期間のアラスカはホテル代が高い。冬場の2~3倍だ。今回のメインの1つはデナリ国立公園だがwebで探すとどこも混んでおり、また公園入口からの位置関係も良くわからない。そこでアラスカ・ツアーの得意そうな旅行社にメールで問い合わせをしてみたところ、すぐに回答があり、アラスカの旅行社「しろくまツアーズ」を紹介いただいた。こちらの希望を伝えたところすぐに回答があり、一泊$204+7%税とお高いのだがデナリ公園入口に近いDenali Bluffs Hotelに予約をお願いした。アラスカ鉄道も座席予約までやっていただけそうなので「しろくまツアーズ」に依頼し、デナリ公園のシャトルバスは案外簡単にweb予約ができた。

 アラスカまでの航空券はwebで見るとユナイテッド航空が安そうだ。ある程度の目星をつけてHISの店頭に相談に行った。対応していただいた店員の方は大変親切で、飛行時間の短いパターン、運賃の安いパターンを色々検索してくれた。その中で、飛行時間は長いが価格が安いシカゴ経由があり、その1つは、帰りが多少遅くなるがシカゴで12時間の乗継時間がある。市外へ出て半日観光ができそうだ。おまけに詳細を調べてもらうと成田・シカゴはANAとの共同運航便だ。価格は諸費用・手数料込みで117,000円、即決でこれに決めた。

 アンカレッジとフェアバンクスの宿は「地球の歩き方」から良さそうなB&Bを選んでメールで予約した。特にフェアバンクスの宿は朝食付きでなんと$70、デナリ公園のホテルの1/3以下だ。ちょっと心配な感じもあるが、それが個人旅行の面白さだ。実際に泊まった結果は大正解だった。

 こうして航空、鉄道、宿の予約が完了したのは3月末、6月6日の出発まではまだ2ヶ月以上もある。その間にwebや本等で情報を収集し準備する。私の旅行計画の一番楽しい部分だ。

 こうして、ようやく6月、出発の日を迎えた。

1日目 2014年6月6日(金) 成田発 シカゴ経由アンカレッジへ

 成田からシカゴまでは11時間40分のフライトだ。ANAは24時間前から座席の予約・変更ができるとの事なので、一番空いていそうな最後部の通路側の席を予約した。その時点では2列の窓側は空席だったが、現実はその席はインドネシアの年配の女性で、そのフライトのエコノミーはほぼ満席だった。でも最後部で後ろがないのは気楽だし、シート間隔もANAのB777-300ERは少し広めの感じでシカゴまでの長時間フライトは快適だった。

 問題はシカゴ、オヘア空港だった。乗継時間は3時間、安心していたのだが到着が30分以上遅れ、入国審査では前に大グループがいて遅々と進まない。乗継時間まで40分を切った時点で危機感は頂点に・・・。何とか前に出してもらい、入国審査を通過、スーツケースをピックアップして次のUAに再び預け、到着したターミナル1からターミナル5に移動だ。
ご存知の方もあると思うが、オヘアは大空港、ターミナルの端から端への移動はモノレールを使って10分余り、事前に調べてはいたのだが現実の大空港では案内板を見るのも大慌てで最後にはダッシュで走ってしまった。何とか次のユナイテッドエアのアンカレッジ便には間に合った。(大汗・・・)米国の航空会社は日本と違いチェックイン済みでも待たないと聞いており、乗り遅れたら後の行程が全部狂ってしまうので、写真を撮る余裕も無い程大慌てした。

 写真、左下はようやくたどり着いたユナイテッド航空のチェックインカウンタ。右下は上空から見るアラスカの山々。まだ雪に覆われている。

 シカゴからアンカレッジは約7時間、夕刻の出発だが日本との時差が-14時間、疲れているはずなのになかなか眠れない。機内サービスは殆ど有料だし映画番組も知らないものばかり。奥の席から巨漢の米人に「excuse me」をいいながらトイレに行くことを考えるとぞっとする。事前にwebのUAサイト、シートマップを見てほぼ満席とわかっていたので、$109でエコノミー・プラスへシートをアップグレードし、通路側を取っておいたのは正解だった。おまけに帰りの便も、空いていたのか無料でエコノミープラスへ席をアップグレードしてくれていた。

ようやくアンカレッジに到着、成田から乗り継ぎを合わせて22時間近い。次回はもう少し近い乗継がいいかも。

タクシーでB&B「アークティック・フォックス・イン」に向う。メールで到着時刻を知らせておいたので、宿の女性が午後10時近い私の到着を待っていてくれた。

清潔ですがすがしい宿で部屋もそこそこ広く、充分だ。共有スペースに冷蔵庫や炊事設備もあり、持参した食料で遅い夕食に・・・。午後10時でこの明るさだが、着いたばかりで食事に外出を考えると億劫で、部屋でのんびりした。
左の写真は午後11時30分ころのサンセット、きれいだった。

2日目 2014年6月7日(土) アラスカ鉄道 アンカレッジからデナリ公園へ

 翌朝、7時前にアンカレッジ駅に向かう。宿の女性は昨晩、早く出ることを話しておいたので簡単なスナックと飲み物の朝食パックを手渡してくれた。ありがたい。駅までは歩いて15分くらい。少し早めにチェックインし、乗る予定のアラスカ鉄道列車を撮影。昨年のアラスカ旅行でも見たのだが、間近で見るEMD 製SD70MAC機関車は、迫力満点で素晴らしい。
 右はアラスカ鉄道開業当時の蒸気機関車、可愛らしい。

 アンカレッジ駅、チェックインカウンタ。ゴールドスター・サビス(2階建て展望車)にチェックインすると右上のバッジがもらえる。

 駅内にはウェア等のショップがあるのだが、その一角でなんと鉄道模型を販売しているではないか!思わずKATO USA製の客車と実際とちょっと形式は違うが機関車を衝動買い。

 定刻近くなり、予約の窓際席に案内される。まだ時期が早いのか団体客がいないのか、席はガラガラだ。

 展望車両専任のサービススタッフが景色や観光案内、飲み物サービス(アルコール以外は無料)をしてくれる。

 3時間近く走り、2番目の駅「タルキートナ」に到着。昨年のツアーでは、この駅から乗り込んだ。
 ここでは20分の停車。パーサーの女性は気軽に写真撮影に応じてくれる。

 展望車の1階は食堂になっている。アラスカ地ビール「アラスカン・アンバー」とサンドイッチで昼食。アラスカン・アンバーはお気に入りで、この後のアラスカの食事では毎回味わった。

 列車はデナリ州立公園の境界線に沿って走り、渓谷の新緑が鮮やかだ。
 左下はアラスカ鉄道の中で最も費用がかかり、建設が困難だったというハリケーン渓谷にかかる、高さ90m、長さ280mの鉄橋。見所なので列車は速度を落として走ってくれる。

 列車はいくつかの渓谷を渡り、デナリ国立公園駅に近づく。右上は昨年のツアーで泊まったグランデ・デナリ・ロッジ。

 デナリ国立公園駅に到着。ここではかなりの乗客が降りる。駅に隣接して小型機の飛行場もある。
 下はデナリ公園での宿泊、デナリ・ブラフス・ホテル。キャビンスタイルのホテルで部屋も充分な広さ。ツインルームしかないので仕方がないのだが、一人ではもったいない。

3日目 2014年6月8日(日) デナリ国立公園 ワンダーレーク・シャトルバス

 今日はwebで予約しておいたデナリ公園シャトルバスで、公園最深部のワンダーレークまで往復する予定だ。片道5.5時間、11時間のバス旅行だ。料金は$10の入園料込みで約$57なので、昨年参加した昼食(ボックスランチ)付$150のツアーに比べて格安だ。

今回はワンダーレーク行き初日の始発便(5:15)を予約しておいた。前日チケットを受け取りにウィルダネス・アクセスセンターに行くと、右上写真のように今日のシャトルバスはすべて満席だ。公園内では食料、飲み物等の販売は無いので、持参しなければならない。アクセスセンター内の売店でサンドイッチを買い込んでおいた。

アクセスセンターの出発場所には15分前の5:00到着。列先頭を確保、バスの座席は運転席のすぐ後ろが見晴らしが良くお勧めときいていたので、その席を確保した。
14.8マイルのサベージ・リバー・チェックステーション、一般車の乗入れはここまでで、レンジャーが乗込んできて、乗客の人数をチェックする。今回は女性のレンジャーだった。

雷鳥

グリズリーベア

ここから先は野生動物の天国、人間は訪問者だという考えが貫かれており、唯一の未舗装道路と途中に何ヶ所かある休憩所、一番奥のカンティッシュナの数軒のロッジ以外は人造物は無い。
さっそくアラスカの州鳥、雷鳥のお出ましだ。道路際でまったく警戒していない。グリズリーベアも登場だ。

ドールシープ

カリブー(トナカイ)

ムース(ヘラジカ)

ドールシープは狼等を警戒して険しい崖の上に群れている。
平原にはカリブーが群れている。左のムースなどこの時期の動物たちは昨年秋に見たときに比べ、みな痩せている。えさが豊富になる夏場から太るのだろうか?
下のカリブー、安心して平原に寝そべっている。

左は公園最深部まで1/3、66マイルのアイルソン・ビジター・センター。建物は周囲の景観を損なわないよう、半地下構造になっている。内部にはデナリの自然についての展示やジオラマがある。

マッキンリーといえば探検家、植村直己が冬季単独登頂で行方不明になったままであるが、右上はマッキンリーの景観案内。当日は曇り、左上は同じ方角を撮った写真だが、雪に覆われたマッキンリーは全く見えない。
左はマッキンリーの眺望の月別データ。今回訪れた6月は全景が見える(15%)、部分的に見える(36%)で、今回は見えない(49%)に入ってしまった。昨年9月も見ることができなかったが、見たければ公園奥に2~3日滞在せよということのようだ。次回への楽しみを残した。

途中でカンティッシュナのロッジ「キャンプ・デナリ」の送迎バスとすれ違う。
ようやく着いたワンダーレーク。公園入口から85マイル(136km)、5時間半のシャトルバス終着地だ。天気が悪いので色がいまいちだが、ここには人気のキャンプ場がある。
情報から知ってはいたのだが、アラスカの蚊は強烈だ。集団で襲ってくる。台湾で買った「香芽油」という蚊よけを持参したのだが、腕や首筋にスプレイするとかなり効果があった。

ここで簡単な昼食をとり、折り返しのバスに乗る。
今回はほんとうによく動物に出会った。グリズリベアは路端に出てきてバスを気にすることなく草やその実?を食べ、悠然と道路を横断していった。
下のムースも同じように路端の樹木の葉を食べ、停車しているバスの前を横断していった。

シャトルバスが公園入口に帰ってきたのは午後4時ごろ。
夕食までホテル近辺を散策する。公園入口付近はマッキンリー・パークとも呼ばれているが、幹線道路ジョージ・パークス・ハイウェイを挟んでフライトシーイング、リバーラフティング等のアクティビティの基地が多くある。

また、ショップやレストランもこの辺りに集中している。
右上はコンビニで、日用品から果物・食料、酒類など品揃えもよくリーズナブルな値段だ。
左下はこの辺りでは有名な「サーモン・ベイク」。メニューが店頭に出ていたのでチェックしたが、アラスカン・サーモンは$33といいお値段。
結局夕食はホテル敷地内のレストラン「マウンテイナー」で食べることに。ビールは例のようにアラスカン・アンバー、料理は「BBQ Pork Rib Half Rack」骨付きポーク、付け合せにサラダとポテトが付き$18。おいしく量も充分、ハーフにしておいてよかった。

4日目 2014年9月9日(月) デナリからフェアバンクスへ

フェアバンクスへのアラスカ鉄道は午後4時なので、午前中は周辺のハイキング、午後は前回訪れなかった「ビジター・センター」の見学とした。
デナリ駅を中心としていくつものハイキング・トレイルが整備されており、足の向くまま周辺を約3時間歩き回った。
道端まで「ジリス」が出てきている。

午後からデナリ・パーク・ビジター・センターへ。
デナリ公園の自然や動物の展示が大変充実している。また、ハイビジョンの300席近い大劇場もあり、デナリ公園の1年を通した自然が上映されていた。

左上はデナリ公園駅。駅の感じは日本のものとは全く違う。駅のすぐ近くハイキングトレイルの途中のライリー・クリークを渡る鉄橋がある。アンカレッジ行きの列車の通貨時間に合わせて写真を撮りに行く。青空をバックに、お気に入りの写真が撮れた。

デナリからフェアバンクスまでのアラスカ鉄道は、普通車(アドベンチャー・クラス)を予約していた。

乗客はデナリまでの列車よりまだ少なく、どの席でも自由に座れる。月曜日という曜日のせいでもなく、この時期がシーズンはじめで空いている時期だったのかもしれない。

右上、マッキンリーパーク周辺の街がネナナ・リバー越しに見える。列車はしばらくネナナ・リバーに沿って走る。ラフティングを楽しんでいる様子も見えた。
しばらく走ると平原の湿地帯を走るようになる。

軽食や飲み物の売店を備えた全席パブリックスペースの車両も隣にあり、天井も高く眺めもよいので、ここでしばらく寛いでいた。これなら料金の安いアドベンチャー・クラスで充分かなという感じ。車内で、私のアラスカ旅行へのきっかけとなったTV番組「アラスカ鉄道の旅」に出演していたと思われる車掌に遭遇、記念撮影に気軽に応じてくれる。
午後8時、終着フェアバンクスに到着。

フェアバンクスの宿は「地球の歩き方」で見つけた「Ah, Rose Marie B&B」。日本で言えば朝食付きの民宿、宿代は$70と格安だ。旅行前にWebで調べるとこのJohnさんはしばらく日本で英語の先生をしていた人で、泊まった人のブログでも評判が良い。部屋(左下)はかなり狭いが部屋では寝るだけなのでここはガマン。

5日目 2014年6月10日(火) フェアバンクス アラスカ大学博物館

朝食はオレンジジュース、トースト、スクランブルエッグ、コーヒー、フルーツと必要充分。
Johnさんは大変親切で、フェアバンクス散策のアドバイスを色々といただいた。

フェアバンクスはバス路線が色別で9路線あり充実しており、旅行前にwebで路線図、時刻表を調べていったので大変重宝した。あまけに60歳以上はシニア無料とJohnさんに聞いて大喜び、フェアバンクスの市内移動は全て無料で済んでしまった。バスの運転手もすごく親切で、乗る時に行きたい場所を言っておけば、そのバス停で知らせてくれるし、目的地への行き方も教えてくれる。フェアバンクスは流しのタクシーがなく、バスは大変助かった。
右上は、再び行ったフェアバンクス駅。ここでアラスカ鉄道の模型(機関車)をゲット。
その後、アラスカ大学フェアバンクス校(UAF)博物館(Museum of the North)に入る。

日本人でアラスカになじみが深いといえば、その一人は星野道夫だと思う。
彼は写真家で、アラスカの自然とネイティブを愛し、この地に定住もしていた。
左上は彼に関する展示の解説で、右上のような彼が撮った素晴らしい写真が何枚も展示されている。

展示は南東部、南西部、内陸部、極北アラスカ(北極圏)などの地域に分けて展示され、特にネイティブの暮らしについての展示が充実している。

右上は海岸エスキモーが鯨やアザラシの狩猟に使う船、ウミアックだ。アザラシの皮を張って作る。
左は永久凍土層から見つかった3万6千年前のバイソンのミイラ。お尻にライオンに襲われた爪あとがある。
また、アラスカといえばゴールドラッシュだが、金の掘り方や実際の金塊の展示も・・・。

アラスカになじみの深い日本人といえばもう一人、忘れてならないのがジャパニーズ・モーゼとも呼ばれているフランク安田だ。彼の生涯は新田次郎の「アラスカ物語」に詳しく書かれているが、明治初期にアメリカからアラスカに渡り、極北のバローでエスキモーの女性と結婚しエスキモーと同化した。極北の海岸エスキモーを食糧危機から救うため内陸に彼らを導いて移動し、内陸のアラスカ・インディアンとの共存の村・ビーバーを造った人である。フランク安田夫妻の写真や、アラスカ大学を卒業し教職となったその娘、安田ハナの展示もあった。

UAF博物館の後、バスで大型スーパー、フレッド・メーヤーへショッピングへ。
ここは桁違いに大きなスーパーで日用品、衣類、食料品・・・、なんでも揃う。フードコートもあり、ここで昼食を済ませた。

巻き寿司や握りずしもあるが、値段は日本の約2倍。
カニ、サーモンも豊富においてあるが、値段は高い。
左下のサーモンは1ポンド当り$24、キロ当り約5600円だ。ビーフは、お買い得品でキロ当り約2500円、まずまずの値段。食料品は日本の方が安いかも。

いったん宿に戻って荷物をまとめ、ダウンタウンを散策した後、空港までの途中でバスの乗り換え地点なので、またフレッド・メーヤーへ舞い戻った。
こちらでは珍しいヤンキーお姉さんを発見、後ろから失礼!
夕食もスーパー内で調達し、中二階のセルフコーナーで。少量のアルコールがなかなか買えず、ようやく見つけたプレミアム・サッポロ・ビール、カナダ製の輸入品だった。鉄火巻きを試食、やはり日本での方が旨い。

その後、またバスでフェアバンクス空港へ。

フェアバンクス空港は一応、国際空港なのだが、発着時刻もあってか、すっきりと空いている。
20:30フェアバンクス発、翌朝5:18にシカゴ着、飛行時間5:48、シカゴとの時差は-3時間だ。
時差でおかしくなりそうなのでゆっくり寝たいところなので、通路側エコノミーを予約していたのだが、チェックイン後に係りの女性が追いかけてきて、無償で前部のエコノミー・プラスへアップグレードしてくれていた。ラッキー!
エコノミー・プラスは空いていて横も空席だったが、こんな時に限ってなかなか眠れない。

アラスカの大地を離れ、山岳地帯を飛び越えてシカゴへ。

6日目 2013年6月11日(水) シカゴ

往路もトランジットしたがシカゴ・オヘア空港へ到着。機内から見てもいかに巨大空港かがわかる。
到着は便が少し遅れて6:30に到着、成田への出発は17:15。チェックインの時間を考慮しても9時間近い乗継時間がある。ただ成田への便の席を窓側から通路側へ変えてもらうのに、ANAカウンターに立ち寄った。往路でも同じだったが、到着のターミナル5からターミナル1へ大移動。ただし今回は時間が充分ある。途中のコンコースはショップがたくさん、歩く歩道の天井イルミネーションも美しい。

オヘア空港からシカゴ市内はCTAトレインで結ばれている。1日券を$10で購入。CTAパスを買ってしまえば乗り方は簡単だ。約40分でダウンタウン中心部へ到着する。

事前に計画していたシカゴでの過ごし方は、高層のウィリスタワー(旧シアーズタワー)などの建築物を見て廻ることと「シカゴ美術館」だ。
右上、「セブン・イレブン」はシカゴにもある。
右下は連邦政府センター、赤い作品はカルダーの彫像「フラミンゴ」だ。

上は現在、世界第5位の高さを誇るウィリスタワー。110階建て(443m)、屋上のアンテナを含めると約520m。建物は平面が69m×69mの直方体9本から構成され、2本は50階まで、2本は66階まで、3本は90階まで、残り2本が最上階の110階となっており、各々の基準構造体内には柱が1本も無いそうだ。シカゴにはこのような特徴あるビルが多くあるそうだ。
左下はシカゴ美術館。右下は美術館のシンボルのライオン。

シカゴ美術館は観客の自由度の高い美術館で、作品の前の柵も無く、写真撮影も自由だ。
印象派の作品が多く所蔵されている。

見逃せない絵の1つが、カイユボット「パリの通り、雨の日」。
左下はシカゴ美術館で1番有名な作品、スーラ「グランド・ジャット島の日曜日-1884」。近づいて見ると、この絵は単色の点の集まりで構成されている

左はゴッホの「アルルの寝室」。「自画像」もここにあるはずなのだが、外部に貸し出し中なのか見当たらなかった。

シカゴ美術館を昼前に出て、再びダウンタウンを散策。左上はダウンタウン中心部を「ループ」と呼ばれる矩形の輪のように走るCTAトレインの高架線。映画の舞台になりそうな雰囲気だ。
昼食はスペアリブがおいしいと聞いていた「ミラーズ・パブ」にした。ハーフサイズで写真のボリューム。アメリカは何でも量が多いのでオーダーする時は要注意だ。チップも含め$33、おいしかった。

食後はミレニアム・パークを散策。

CTAトレインの1日券があるので、ループをほぼ1周、廻ってみた。ブルー、パープル、グリーン等の各線がループに入ってくるのだが、1週は廻らずにループ外に出て行く。乗り換える駅とラインを間違えないようにしないと、とんでもない方向へ出て行ってしまう。

7日目 2014年9月12日(木) 帰 国

前日の17:15発のUA便(ANA便)に乗り、飛行時間約13時間で成田だ。時差が+14時間なので、着いたのは1日後の20:10。機内食も含め、日本の航空会社のサービスはホッとします。
ただいま。

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